市場レジーム観測の本筋とは別に、相関やアノマリーを探した記録です。うまくいかなかったもの(多数)も隠さず載せます——「見つからなかった」もまた誠実な結果。すべて過去データの観測であり、投資助言・売買推奨ではありません。
各銘柄の超過リターン(市場全体の動きを差し引いた分)が、どのマクロ指標と一緒に動くか=「実質なにのプレーか」。業種ラベルより雄弁です。
※ これは各銘柄が「どのマクロ要因と連動するか」の観測(過去データ)であり、値上がり予想・購入推奨ではありません。
日経とS&P500の同日相関は +0.15 と薄いのに、米国を1日ずらすと +0.48 に跳ね上がります。時差のせいで、東京は前夜のニューヨークを映して始まる。「世界市場→米国→日本」という資金の流れが、いちばん素朴な形でデータに出ています(このプロジェクトの根っこ)。
金・原油・株・為替・金利を同じ土俵(指数100)で。相関は固定でなく、危機時に一斉に同方向へ跳ねる(分散が効かなくなる)など、時期で変わります。その変化にこそ局面のヒントがある。
市場ベータを除いた超過リターンで見ると、業種の役割が分かれます:輸出・製造=半導体(SOX)と為替、金融=米金利、素材=資源、内需ディフェンシブ=リスクオフ(VIX)の受け皿。
相関を手がかりに、過去データ上で超過リターンが出る組み合わせを広く探しました。規律=翌日始値約定・手数料込み・両サブ期間で生存・パラメータのゾーン。結論:ほとんどは却下、残ったのは1つ。
| 探索したもの | 結果 |
|---|---|
| 流動性プレミアム(薄い中型株 > 厚い超大型株) | ○ 頑健に検証通過(ただし下記留保) |
| 素のGC/DC トレンドフォロー(半導体セクター) | ○ DDを半減(傾きで) |
| SOXショックの翌日「窓」を取る | × 寄りで織込済(取れない) |
| ディフェンシブ−半導体のローテーション(数日) | × 2008依存・除くとコスト負け(年でコイン投げ) |
| カレンダー/季節性(休場明け・期末・Sell in May) | × 2015年以降に裁定で消滅 |
| VIX/ボラでのタイミング | × オーバーナイトの窓に住む蜃気楼(後述) |
日本株のリターンは、夜間(終値→翌始値)に集中し、日中(始値→引け)はほぼフラットです(224銘柄等加重で 夜間 +0.169% / 日中 -0.013%)。だから「前夜の米国の動きを翌朝取る」たぐいの作戦は、寄り付きで既に織り込まれて取れない。VIXでのタイミングが過去データで魔法のように見えたのも、この夜間の窓を“同時刻のVIX”で覗いていただけ(ルックアヘッド)。——これは当プロジェクトのL3(VIX/リスクオフと日本株は同一事象)の、トレード版の再確認です。